今回は、3月13日~20日の日本公開作と、第33回フランス映画祭2026上映作など10作品を扱います。
※3月13日国内公開作のうち『96分』『ジョン・クランコ バレエの革命児』、リバイバル上映『ブータン 山の教室』の3作については、前々回ふぃるめも399にて扱いました。
タイ移住後に始めた、劇場/試写室で観た映画をめぐるツイート
[https://twitter.com/pherim]まとめです。
強烈オススメは緑、
超絶オススメは青で太字強調しています。
(2020年春よりドラマ含むネット配信作扱い開始。黒太字≠No Good。エッジの利いた作品や極私的ベストはしばしばタイトル黒太字表記です。)
■3月13日公開作
『砂丘』Zabriskie Point 1970
LAで学生運動鎮圧に動く警官隊へ抗い、セスナを奪って逃走する男と、土地開発のため沙漠を旅する秘書の女が出逢う。
ミケランジェロ・アントニオーニが、1968年の世界的熱狂下アメリカを透徹した目線で描く。“これぞ映画”って笑えるシューレアル乱交&壊滅の迫力好き。
"ZABRISKIE POINT" https://x.com/pherim/status/2034517475849908471
『愛と殺意』1950 https://x.com/pherim/status/1002827391847227392
『椿なきシニョーラ』1953 https://x.com/pherim/status/1005461873435660288
■3月14日公開作
『長浜』
11歳の少年が、亡くなった父の故郷である長浜で、子ども歌舞伎に女形として出演することになる。
台湾人を母とする日台ハーフの主人公と、自身の性に違和を覚える少女が出逢い、境内で稽古を通じた意気投合する場面など設定も趣深い。支える脇役も池田良ほか好演。
"" https://x.com/pherim/status/2033383816556134672
『My Way 乾旦路』https://x.com/pherim/status/697212055200239617
『国宝』https://x.com/pherim/status/1932635647082414139
『ひなぎく 4Kレストア版』Sedmikrásky 1966
マリエ1とマリエ2が食い散らかし服を切り裂き、パパ活詐欺を働いて生を謳歌する、ヴェラ・ヒティロヴァのチェコ・ヌーベルバーグ傑作。
“プラハの春”前夜の作で「自由を求める反抗的な姿自体が拘束された人形でした」という鋭い風刺を見破られ発禁に。圧巻。
"Sedmikrásky/Daisies" https://x.com/pherim/status/2028448020170445056
『マルケータ・ラザロヴァー』1967 https://x.com/pherim/status/1541659414037336067
『私、オルガ・ヘプナロヴァー』2016 https://x.com/pherim/status/1652657333493989379
『蒸発』
家族/友人/仕事、今ある関係性を全て断ち切り、
別の土地で生き直す“蒸発”。
失踪当事者らへ直に取材するAndreas Hartmann監督作で、AI顔面加工や支援組織の地下活動のような緊張感など見処多いドキュメンタリー。外国人監督ゆえかセラピー効果も窺わせる当人達の内面語りが深く沁みる。
"Johatsu – Into Thin Air" https://x.com/pherim/status/2030492604698419301
『千夜、一夜』https://x.com/pherim/status/1575723532113555456
拙稿「宿りとあらわれ『千夜、一夜』『セイント・フランシス』ほか」https://www.kirishin.com/2022/10/04/56552/
『37セカンズ』https://x.com/pherim/status/1224894445344002048
『今は昔、栄養映画館の旅』
柄本明と西本竜樹が、全国のミニシアターを回る朗読劇公演旅。
東京乾電池がアトリエから飛びだす主旨で、歴史や建物に風格ある上田映劇やシネ・ヌーヴォ、スタッフ快活な豊岡劇場など各劇場描写が良い。観客らとの交流も和め、長男/柄本佑の父眺める姿は趣深い。
"" https://x.com/pherim/status/2032802000530976875
『ディス・マジック・モーメント』https://x.com/pherim/status/1727895843120791685
『あなたの微笑み』https://x.com/pherim/status/1591794610539745282
『のさりの島』https://x.com/pherim/status/1591794610539745282
■3月20日公開作
『決断するとき』
炭鉱商人の男が、修道院で幽閉下の少女と遭遇、救うべきか苦悩しだす。
キリアン・マーフィが自ら熱望し、クレア・キーガン原作を映画化。近年まで実在したマグダレン洗濯所のタブーへ挑む。修道院長役エミリー・ワトソン怪演。
"Small Things Like These" https://x.com/pherim/status/2034861650772472124
『コット、はじまりの夏』https://x.com/pherim/status/1750363244064346602
クレア・キーガン『青い野を歩く』https://x.com/pherim/status/9533000286
『オッペンハイマー』https://x.com/pherim/status/1703643112411893934
『朝が来る』https://x.com/pherim/status/1316578113199828992
『孔雀の嘆き』https://x.com/pherim/status/1596745375574294533
『カミング・ホーム』Jules
あるお爺さま宅の庭先へ、UFOが不時着する。
ベン・キングズレーが、警察や町議会に無視され淡々と宇宙人を世話するおひとりさま老人を好演。
CG全盛時代に、このおっとりアナログ演出はほんと笑えて和める。近所の淑女2人とのあっさい三角関係も絡む後半は殊に珠玉。
"Jules" https://x.com/pherim/status/2033134291534934523
『ウェルカム トゥ ダリ』https://x.com/pherim/status/1695767366779687237
■第33回フランス映画祭 2026
https://unifrance.jp/festival/2026/
『LOL 2.0』
ソフィー・マルソーが、初のおばあちゃん役に挑戦。近所のイケオジと恋に落ちつつ娘の妊娠を知る女性を軽妙に演じ切る。
同じリサ・アズエロス監督がハリウッドリメイクも手掛けたマルソー主演2008年作LOLの続編。監督の実娘で脚本参加した娘役タイス・アレッサンドランも表情の深さで魅せる。
"LOL 2.0" https://x.com/pherim/status/2035700344999883146
『すべてうまくいきますように』https://x.com/pherim/status/1621735620602384384
『クレムリンの魔術師』Le Mage du Kremlin
プーチンが“つくられる”まで。
ジュード・ロウのなり切り凄まじきオリヴィエ・アサイヤス監督新作。
怪優ポール・ダノ演じる現代ロシアのラスプーチン、ウクライナ紛争描写すらその冷酷さを引き立てる。リモノフ(↓)登場シーンも鮮烈。
"Le Mage du Kremlin" https://x.com/pherim/status/2035203931757060165
『リモノフ』Limonov: The Ballad https://x.com/pherim/status/1961664984414654516
『季節はこのまま』Hors du temps https://x.com/pherim/status/1918956562262945854
『冬時間のパリ』https://x.com/pherim/status/1206049955112075266
■国内過去公開作(含映画祭上映作)
『この動画は再生できません THE MOVIE』
“映画監督になりたかった中年”を心の師と仰ぐ主人公を友の霊が見守る、幽霊バディ探偵物の劇場版。
細かい笑い健在で、ストーリー重視路線がより深化。PCモニターを凝視するバディに目をこらす視聴者の構図でPOVへ誘う巧さある。
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『この動画は再生できません』https://x.com/pherim/status/1599018646244061184
『この動画は再生できません』シーズン2 https://x.com/pherim/status/1739262883580760150
余談。昨夜、上映後Q&Aで生ソフィー・マルソー拝見。邦題では作品名に名を冠されていた全盛期をリアタイでは知らないながら、世が世なら大注目されるイベントだったんだろうなぁ、など。ある意味冷酷さを感じなくもなき週末夜。
おしまい。
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