pherim㌠

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pherim㌠さんの日記

(Web全体に公開)

2026年
02月17日
15:27

ふぃるめも396 ポーランド・キッチンX

 
 

 今回は、2月14日~21日の日本公開作と、ポーランド暗黒SF≪文明の終焉4部作≫全上映作など10作品を扱います。(含再掲1作)

 タイ移住後に始めた、劇場/試写室で観た映画をめぐるツイート[https://twitter.com/pherim]まとめです。強烈オススメは緑超絶オススメは青で太字強調しています。(2020年春よりドラマ含むネット配信作扱い開始。黒太字≠No Good。エッジの利いた作品や極私的ベストはしばしばタイトル黒太字表記です。)


 
■2月14日公開作

『私たちの一日』
若者から急に注目されて戸惑いつつもはにかむ老詩人、友人宅で安らう休業中の俳優。
燻し銀のキ・ジュボン、いつものキム・ミニに加え近作の若手常連陣も各々好演、ふたりの日常がゆったりと彩られる。
猫とコチュジャンも趣深いホン・サンス時光満喫。

"우리의 하루/In Our Day" https://x.com/pherim/status/2022191700559696028

『あなたの顔の前に』~ホン・サンス監督作スレ1 https://x.com/pherim/status/1538494657260564481
『小説家の映画』~ホン・サンス監督作スレ2 https://x.com/pherim/status/1674391459452309504





『ロッコク・キッチン』
福島県の国道6号線=“ロッコク”沿いの町に今日も息づく食卓の風景を撮る、川内有緒&三好⼤輔監督作。
夜の屋外書店主が詠む詩、浪江町に住む快活なインド人女性のふと零す涙。原発事故当時の壮絶な記憶と、今この瞬間に充ちる確度。
坂⼝恭平のゆったり挿入歌群も聴かせる。

"" https://x.com/pherim/status/2021062899675046198

川内有緒『バウルを探して 地球の片隅に伝わる歌の秘密』https://x.com/pherim/status/749853530458976256
《タゴールとバウル》佐々木美佳x川内有緒トーク https://x.com/pherim/status/1285935080175570949





■2月20日公開作
  
『センチメンタル・バリュー』Affeksjonsverdi
オスロで活躍する俳優の姉と、田舎で穏やかに暮らす妹。母の死と、音信不通だった映画監督の父。
エル・ファニングが鮮烈なヨアキム・トリアー新作、家の目線と積もる傷跡を暗示する物語に、北欧青空の澄明さがよく映える。

"Affeksjonsverdi/Sentimental Value" https://x.com/pherim/status/2022270261328822731

『テルマ』https://x.com/pherim/status/1053151648250359808
拙稿「蛇の飛翔、雛鳥の夢 『テルマ』」https://www.kirishin.com/2018/12/05/21301/

『わたしは最悪。』https://x.com/pherim/status/1542346409625604097
エスキル・フォクト監督作『イノセンツ』https://x.com/pherim/status/1683797149182754816





『ブーニン 天才ピアニストの沈黙と再生』
スタニスラフ・ブーニン、1966年モスクワに生まれ19歳時にショパン国際ピアノコンクール優勝、2013年からの闘病を経た軌跡。
日本との出逢いやご夫人と語らう場面の温度に和む。小山実稚恵/桑原志織/反田恭平/亀井聖矢ら縁ある日本人ピアニストも出演。

"" https://x.com/pherim/status/2022865546820358182

『ビル・エヴァンス タイム・リメンバード』https://x.com/pherim/status/1120516441730686976
『マイ・バッハ 不屈のピアニスト』https://x.com/pherim/status/1304052493538611200





『幻愛 夢の向こうに』(Beyond the Dream)
統合失調症の青年が一目惚れする女性と、
彼女に瓜二つな精神科研究生。
異なる人格を演じ分けるセシリア・チョイ/蔡思韵に見入る。ズームイン/アウトや鏡像、トンネル等を使った虚実の転換演出と、いかにも香港な恋愛描写が楽しいキウィ・チョウ2019年作。

"幻愛" "Beyond the Dream" https://twitter.com/pherim/status/1476907863713132549

周冠威/キウィ・チョウ監督作『時代革命』https://twitter.com/pherim/status/1457270313599660032
拙稿「キウィ・チョウ監督インタビュー『時代革命』」https://www.kirishin.com/2022/08/15/55717/

拙稿「決断する若者たち チャン・ジーウン監督インタビュー」http://www.kirishin.com/2022/07/14/55198/
拙稿「香港の心のゆくえ」 http://www.kirishin.com/2021/11/06/51385/





■2月21日公開作

『ポーラX』1999
ドヌーブの滂沱バイクと血の滝だけを覚えてたレオス・カラックス第4長編、再鑑賞。
4半世紀前はただ戸惑ったけど意外にメロドラマしており新鮮。十字架を刻む爆撃機の教会爆撃でメルヴィル原作の黙示録世界を暗示する気概など初めて気づく。

"Pola X" https://x.com/pherim/status/2022988438618898438

『ポンヌフの恋人』4Kレストア版 1991 https://x.com/pherim/status/1997975860553629719
『ボーイ・ミーツ・ガール』4Kレストア版 1983 https://x.com/pherim/status/2013158203635159057
『ホーリー・モーターズ』2012 https://x.com/pherim/status/340681489601662976
『アネット』2021 https://x.com/pherim/status/1505154409432420353
『It’s Not Me イッツ・ノット・ミー』2024 https://x.com/pherim/status/1915395960051769568





■ポーランド暗黒SF≪文明の終焉4部作≫ 2月21日(土)~
 https://unpfilm.com/poland/

『ゴーレム』Golem 1979
取り調べを受ける、記憶のない殺人容疑者。という冒頭場面からして攻殻機動隊の元ネタ感あるピョトル・シュルキン初長編。
クローン人間の秘密をとりまく寒色統一された退廃ギミックに痺れまくる。’68年ユダヤ人公職追放の辛酸嘗めた気骨はアンジェイ・ワイダ級の暗黒SF。

"Golem" https://x.com/pherim/status/2019597173105782846

『地下水道』“Kanał”1956 https://x.com/pherim/status/1554299625519316992
『灰とダイヤモンド』“Popiół i diament” 1958 https://x.com/pherim/status/1556616236016234496





『宇宙戦争 次の世紀』Wojna światów - następne stulecie 1981
火星人の到来を“友好的”と伝えるTV司会者が、台本が変更され妻が誘拐され全てを疑いだす。
同年暮れの戒厳令を予言したとも評されるピョトル・シュルキン1981年作。信じたいものだけを信じる大衆へアジる場面は痛切。新聞を咥えさせられがち。

"Wojna światów - następne stulecie" https://x.com/pherim/status/2022562915854008334

『マイクテスト』https://x.com/pherim/status/1331376399144259585
『人形』"Lalka" https://x.com/pherim/status/1196624385013993473


当時の共産下ポーランドで上映禁止も納得の報道捏造場面や、テロ殺映像が続く。ロケット発射映像の逆回しで火星人着陸を仄めかす画など、今日の目にはSpaceX社想わせ隔世の観。




『オビ・オバ 文明の終わり』O-bi, O-ba. Koniec cywilizacji 1985
核戦争後の氷結世界で、“方舟”の救済を希求する群衆と、人々を導こうと試みながらその価値を自問する男。
チョルノービリ原発事故で放射能雨が降る前年作というシュルキンの予言性を名優陣が際立たせる。

"O-bi, O-ba. Koniec cywilizacji"

『死者からの手紙』1986 https://x.com/pherim/status/1565340115589025794




『ガガ 英雄たちに栄光あれ』Ga, Ga - Chwala bohaterom 1986
“オーストラリア458惑星”で歓待され、酒池肉林に溺れる男。
その代償の大きさに気づいてからの出口なし狂瀾世界こそ、社会主義崩壊後の未来像そのものっていう凄味。冒頭での機械女の台詞「自由なのに選択肢がないのね」が鋭く象徴的。

"Ga, Ga - Chwala bohaterom/ Ga-ga: Glory to the Heroes"

『シルバー・グローブ』1987 https://x.com/pherim/status/1017415979788206083

『イルミネーション』“Iluminacja” 1973 https://x.com/pherim/status/1821848339517940046
『スターシップ 9』https://x.com/pherim/status/890373779053989888

 


 

 余談。再掲1作分の調整は、他回配信アニメ1クール分にて。





おしまい。
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