pherim㌠

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pherim㌠さんの日記

(Web全体に公開)

2015年
09月15日
18:45

. ふぃるめも2 Autumn 2013 [Web全体公開版]

 
 ※こちらはWeb全体公開版です。コメントをされる際はお気をつけください。

 
 タイ移住後にみた映画をめぐるツイート[ https://twitter.com/pherim ]まとめ、
 今回は《2013秋》編。オススメは緑超オススメは青で太字強調しています。

 また今夜21時半頃から、関連のニコ生放送いたします。お暇ならご笑覧あれ。
 ※本放送は二年前に終了しました。


  映画雑談 ☆ 日本未公開作からまどマギまで、移住後みた約25作品を対象に。
  http://com.nicovideo.jp/community/co1914979
  ↑放送開始後、上記URL内に赤い[視聴]ボタンが出ます。 




『ブリングリング』。ソフィア・コッポラ新作。ハリウッドで実際に起きた、少女グループによるセレブ邸連続窃盗事件を描く。社会風刺的にも観られるがそこはコッポラ、きちんと「少女」を描いている。メイクの陶酔、着飾る恍惚。巧い。日本公開12月。



『ゼロ・グラビティ』。衛星軌道上の大事故に遭遇したNASA飛行士が、宇宙空間で孤立する。無限空間における完璧な閉塞感。高精細で表現されるこの圧倒的孤立が生む恐怖、脊髄に直接きた。音響も凄い。IMAX3Dにて鑑賞、日本公開12月13日。
薄皮一枚の局面を乗り切っていくのがサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーという、若干枯れた感もあった俳優たちなのも又吉。『オブリビオン』鑑賞時、大作SFは今年これが頂点と見切ったが怪しくなった。『パシフィックリム』や『エリジウム』も超面白かったけど、こう比べるとやはりそれなり。

『オブリビオン』や『トロン: レガシー』もそうだったけど、莫大な資金投入により実現させた視覚音響環境で、内面や自己同一性周縁に陥没しだす傾向のSF映画が一つ新段階に移行した感。この延長線上でリドリー・スコットが『ブレード・ランナー』の続編制作に入ったと聞けば、そら期待度大やねん。


 
『ダイアナ』。顔立ちのまったく異なるナオミ・ワッツによる、表情や仕草を通じた徹底的なダイアナ妃化への尽力に圧倒された。史実との対比で評価する向きがたぶん支配的だろうけれど、よって個人的には彼女のこの演技を堪能できただけでも満足の一作。



『Rush』。1976年のF1を描いた映画。セナの死こそ圧倒的トラウマとして蘇るぼくらの世代にとって、その前史を知る意味でも観る価値大。超絶的な緊迫状況のなか一瞬訪れる心の静寂を、高水準音響と映像で表現し切る贅沢。日本公開明年2月。



『Prisoners』。愛娘が失踪した父親二人、発達障害の男を疑い暴走を始めるが。二時間半、中だるみ一切なしの出色スリラー。音無しの緊迫感が続く感じは『ゾディアック』を、刑事の孤立描写は『ツイン・ピークス』を想起させた。日本公開未定。



『About Time』。時をかける青年 in UK。タイムリープ物だと知らずに観始め唖然としたのち、のめり込んだ。至福の英国小粋生活田舎風。ウェルメイド過ぎるのが難点か、というほどに良作。爺さん名優ビル・ナイかわゆす。日本公開未定。
日常のふとした一瞬にこそ光を見い出すこの手の作品、元々弱いんだよな。ストレートに感涙必至となりやすい。『アメリカン・ビューティ』とか、タイムリープならニコラス・ケイジ『天使のくれた時間』とか。たぶん個人の体験的に何かあるんだろうけど、何だろう。やっぱ失恋とか、なのかなのか。



『The Butler』。歴代8人の米大統領に仕えた黒人執事を描いた映画。奴隷風土が残る南部農園での少年時代から現代まで。“ホワイト”ハウスで働く使用人が皆ブラックという皮肉。オバマ当選が黒人社会に与えた感動を知る一作。日本公開未定。
この作品、キャスティングも面白い。マライア・キャリーやレニー・クラビッツが脇役を演じる他、反体制活動で知られるジェーン・フォンダがレーガン夫人を、ロビン・ウィリアムス、アラン・リックマンらが歴代大統領を。写真はJ・キューザックの公式スペルミス。



『Escape Plan』。スタローン&シュワちゃんW主演、と聞くや湧きだす期待値を良くも悪くも裏切らない。ポスター等が『CUBE』の冷たいソリッド感を思わせたが、実際には全編わりと汗まみれ。カヴィーゼル演じる悪役素敵。日本公開来年1月。



『Machete Kills』。超絶おバカ映画。一切先読み不能の展開がラストまで。脇を固めるメル・ギブソンやチャーリー・シーンたちも、シリアス顔でとことんバカをやり続ける。あとレディ・ガガの艶やかな好演にびっくりした。日本公開来春。



『エンダーのゲーム』。名作SFの映画化。主人公の少年は、ゲームの天才を軍指揮官に育成するシステムに乗り、地球外生命体の殲滅を迫られる。暴力はいかに肯定されるか。原作主題と素朴な展開とのギャップがいかにもディズニー的。日本公開来年1月。



▽邦画


『リアル~完全なる首長竜の日』。監督黒沢清という以外の情報を持たずに観る。過去の黒沢作とは毛色の異なる映像が続き、意外さが楽しかった。覗かれるような怖さは安定。綾瀬はるかのボワっとして台詞が宙に浮く感じ、役者として初めて良さを感じた。
 


『凶悪』。ピエール瀧とリリー・フランキーの狂演を楽しむ映画。池脇千鶴の張り詰めた演技も良かった。ただラスト近くで韓国の傑作『シークレット・サンシャイン』のパクりシーンが登場したのは興醒め。二人の演技推しだけでブレなくまとまったろうに。




『劇場版 魔法少女まどかマギカ [新編] 叛逆の物語』観たぜい。劇団イヌカレーの絵を劇場で観たのは初めて。これだけで眼福だったな。このテイストはシネコン空間にもぴったりやね。話は整理されすぎ、説明ゼリフも多すぎな気はしたけど、こう来たかって衝撃はズシンときた。この楽しさは他に真似できないものあるなー。




『風立ちぬ』。のっけから始まる関東大震災のアニメ表現、のめり込んだ。《職人の心意気》を淡々と描写するストーリーラインも新鮮だった。ジブリの新作でこれを期待していた人は少ないだろうけど、この意外性は気持ちよかったな。 また観たい一作。





 今宵はここまでにいたしとう。
 何年かたって、本からこぼれ落ちる紙切れをみて過去の記憶がユリシーズ。
 とかね。 チケットの半券、そのとき読んでいる本の栞によくなります。 




#ふぃるめも記事一覧: http://goo.gl/rr4EOW

コメント

2015年
09月17日
05:12

※2013/11/17記。この時点で日本公開未定で邦題も存在しなかった上記横文字タイトル、結果的にはすべて公開されましたね。予告動画ってけっこう消えるのね。3動画をURL差し替え。

青文字強調の『About Time』も、『アバウト・タイム ~愛おしい時間について』としてミニシアター系でかなりのロングランだったと思います。

『ゼロ・グラビティ』は原題“Gravity”になぜゼロを付けちゃったのか。ひどい改変が他に多いなかではマシなほうだけれど、やはりタイトルとラストシーンとの連環から生まれる余韻が、「ゼロ」の付記で削られちゃうんだよね。某ゼロポイントにあやかったのかもしれず。

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